ソーイングセット
[登校事情]
〜約一名、登校出来ません〜
ある晴れは水曜日。
推定するなら8時10分。
今朝見た夢(と主に親父のせい)で機嫌が最悪な俺に「よっ!」と肩を叩くヤツがいた。
「有志ハロハロ!!一緒に行こうぜ」
『…』
その名も"親友その@の尾幡功"。
長いっ!そして朝から無駄に元気そうなとこがムカつく。
「あら?有志くん寝不足な感じ?
女が寝かせてくれなかったとかそーいうのね!?
私というものがありながら不潔っ」
『うぜーし、違ぇーし、話し飛びすぎだし。まじシネんじゃえ☆』
「酷っ!俺心配してあげたのに・・」
『いや、心配はノーサンクスだ。
心配せんでもこうなったのはお前のせいでもある』
うん。偉いぞ俺。
"夢ではよくも俺にキスなんぞかましてくれたなっ!!"
って殴りたいけど我慢、我慢。
あの夢を見たのは一応俺なんだし・・・
俺のことキス魔とか思われんのも嫌だし〜〜〜
「うん?なに?俺のこと想いすぎて眠れなかったとか?うわっ俺っち超うれしいvv」
『おい、どこをどうとったらそうなるんだ?』
ただ単に頭の問題なのだろうか?
「ん〜でも有志は何か俺に言いたい事あるんじゃない?」
『は?何?意味わかんない』
お前いろいろ唐突過ぎ。
「おれにせいで眠れ無かったってことは何らかが俺に原因があるって事じゃん」
まぁ・・・そうね。
「だから、俺にその事言えばスッキリするんじゃない?こう、モヤモヤッてするもん抱えてるのって疲れるって言うか嫌だっていうか・・・。
話せないことなら無理に聞かないけど、一応俺ら親友じゃん?相談とかも有志はしないで一人で溜め込んじゃうタイプだし」
じーん。
いつも馬鹿で、アホで、鼻水たらしてそうな功が俺のことをそんなに考えてくれてたなんて・・・。
『ありがとう功!!!俺言いたいことじゃなくてやりたいことならあるよ』
「ヤりたいこと?」
『・・・うんそうだね。ちょっと功黙ってて。俺の感動が飛んでいく』
俺もお前もそんなに女に飢えてねぇし、
そっちの気もねぇだろう!!
『つまりな…・・一発殴らせて欲しいんだ。
そしたら俺スッキリして悪夢のこと忘れられそう』
「ちょい、有志っそんなん俺が"うんいいよ。殴って"なんていう筈ないでしょ」
『でも親友なんでしょ?』
「そんなの親友なんていいませんっ(必死)
それはただのサンドバッグ!!ってちょお聞けっ
えっ!?なっっ!!!マジやめr…ギャーーー!!!」
『よっしゃなんかスッキリした!せんきゅう功!!
ん?功、いつまで寝てるんだ?先行くぞ?』
ー・−・−・−・−・−・
その後、道端で倒れたままの高田も発見されたとか
小学生に木の棒でつつかれる功を目撃したとか
しないとか、でもやっぱしたとか…ゴニョゴニョ
という噂が近所に流れた。
ー・−・−・−・−・
もう嫌!飽きたっ次の変人は何処だ!?
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!