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終わらない夢の続き(ティエミレ)
*シリアス話
*25話終了後設定
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──私は、
終わらない夢を見続けている。
「ミレイナ!!」
強く肩を揺すられ、ミレイナはぐったりと疲れた体を起こして痛む頭を押さえながらゆっくりと目を開いた。
目の前には心配そうな顔をするフェルトが居た。
「グレイス…さん?」
「ミレイナ大丈夫…?またすごく魘されていたみたい」
「すいませんでしたです…」
「ううん、謝らないで…。」
フェルトは微笑んでからミレイナの頭を優しく撫でて、近くのデスクに置いといた水を汲んでミレイナに渡した。
礼を言って渡された水を喉に通すとひんやりとした感触に意識が研ぎ澄まされたように徐々に覚醒していって…。
唐突にまた夢の中の映像が鮮明に思い出された。
そうだ、自分はまた…──
「グレイスさん…」
「どうしたの?」
「…また、見てしまったんです」
「…ミレイナ……」
「終わらない夢の中で彼に…アーデさんに会う夢を…」
暗闇が続く空間の中を気がつくと一人、ただ歩き続けている。
どこまでも闇は続き一寸先も見えないのに不思議と怖くはなくて自分は何かに導かれるかのように歩を進めて…、
そしていつも出逢うんだ。
「ミレイナ」
ああ、貴方がいる。
自分に向かって微笑んでいる。名前を呼んで駆け寄る。
そして、のばされた貴方の手と自分の手が触れ合うまで後数センチ…──────
「アーデさ、…っ!!」
指先が触れるか触れないかという瞬間にティエリアは光る粒子に包まれてしまい、最後に彼の寂しそうな、痛そうな表情を浮かべて完全に消えてしまうのだ。
何回も何回も同じこの夢を見てしまう。
貴方に出逢って、
名前を呼んで、
手を伸ばして、
でも届かないで貴方は…
ミレイナの前から消えていってしまう。
そう、何度も何度も…───
「会いたい。…アーデさんに会いたいですっ…」
気持ちが溢れだして涙が止まらない。
フェルトまでもが泣きそうな顔をして体を震わすミレイナを無言で抱きしめた。
泣いたって、
どれだけ想ったって、
貴方が帰ってこないことは分かっている。
頭では分かっているはずなのに、心が理解してくれない。
胸が痛い。
ああ、アーデさん。
ミレイナはどうすればいいのですか?
どうすれば…────
この終わらない夢から逃れられますか?
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もしかしたらまだ続くかもしれません←
09.04.15
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