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夜を過ごすならあなたと 高杉

あの人には夜がよく似合う。それはあの人は夜に生きるために生まれたのではないかと思ってしまうほど。
夏の蒸されるような夜にも、冬のしん、と冷え込む夜にも、どんな夜にも例外なく。

そして、彼と共に過ごす夜は特別な何かかがある。
煙管からの煙、着流し、そして何より彼の造り出す独特の雰囲気が普段の夜とは違うものにする。


「……またお前か。こんな時間に女が出歩くと危ねぇぞ。」

その夜の彼は紅に染まっていて、この廃刀令のご時世に刀なんか持っていて、回りには沢山の人が倒れていた。

「貴方に会いに来ているのに、連れない方」

そう言ってふふ、と笑えば彼もまた、微笑みを見せた。

「夜は獣が多く出るからなぁ、」

たとえばこんな風に、私が瞬きをすると目の前には彼の顔があり、首もとには刃物の冷たさを感じた。

「お前を襲うかもしれねぇ。」



「あら、私が獣かもしれないとは思わないのね。」


私も懐刀の切っ先を彼の首に向けた。


「今夜は楽しい夜になりそうだな。」

クク、と喉をならすように笑う彼はとても妖艶で、美しかった。

「えぇ。」


今宵の月は満月。赤みを帯びた月が歌舞伎町を照らす。とても美しい夜だ。

こんな夜だから貴方と過ごしたい






私の中の高杉さんのイメージがこんなんだった。
イメージ壊していたらすいません。

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