『魔王に就職』
危険な客人《4》
「あっ、ぅ……ナ、ナウラス……ちょっ、待っ……」
「っ、すみません、もう少し我慢して下さい……すぐに終わります」
「んっ……!」
やばい。耳元で熱く囁かれてゾクゾクする。何これ、俺、もしや感じてる? 気を持ってかれてるせいか、幸い下半身は変化してないけど、この感じ、イク前のあの焦れた快感に似ている気がする。……ぎゃあぁ、ナウラス早くしてくれ、俺が持たない。色んな意味で!
「ァ……ん…ぁ…っ……ナウラス……も、俺……っ」
っやだ……あっ、変な感じ……ッ
意識トぶ……
「ぁ……アッ、あぁ……ッ」
「アズマ様!」
ガクリと膝からくずおれた俺を支えながら、ナウラスも床へ座り込む。
「すみません! つい、……過ぎてしまいました」
……ちょっとは加減しろよ。
「しばらくすれば、元にもどるとは思いますが……」
まだ脱力状態の俺の顔を、そっと撫でる手が冷たくて気持ちいい。
「このご様子では……ここにいるよりご自分のお部屋でお休みになった方が良いかもしれませんね」
……マジで身体だるい。頭もぼーっとする。部屋に戻る元気ないんだけど。と思ってたら、フワリと身体が浮き上がった。
姫抱っこに文句言う気力もない。
部屋のベッドに下ろされ、1時間くらい休むように言われた。ダルダルの俺に反して、ナウラスは血気が戻っている気がする。ちゃんと俺、役に立ったかな。
「……ナウラス、元気になった?」
「おかげさまで。ありがとうございます」
「なら良かった……」
目を閉じたら、もう夢の中だった。
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