『魔王に就職』
魔王と接触(※セレア視点)《4》
『触ってみても、いい……?』
シングルのソファに腰掛けた私の前に、魔王アズマ殿の幻影が現れる。それが股の間に座り込み私のモノに手を伸ばす様を、想像しながら私は自らの手で、そこに触れた。
卵に触れていた魔王アズマ殿の手の動きを真似ながら、焦れったくなるような弱い刺激を与え続ける。
「……っは、」
イケナイ、と思いつつも、止まらない。幻影の魔王アズマ殿は、次第に聖母から妖艶な顔つきに変わっていく。
『ね……セレア殿……卵、ちょうだい?』
『セレア殿の卵が欲しい……』
上目づかいにねだりながら、私の硬くなった局部に愛しそうに頬を擦り寄せる魔王アズマ殿。溜まらず私の中から、卵が1つ、局部に送られる。
他の一般的な哺乳類系の魔族に比べ精管が太く、筒状になっている竜人族のソレを押し広げるようにしながら、ゆっくりと卵が出口へと向かう。ミチッ、ミチッ、と筒の中で、精汁に濡れて音を立てる様子が卑猥だ。
卵の進行を助けるように、手の動きを少し早める。
「ふ……、っく、」
『凄い……大っきぃ……』
魔王アズマ殿が恍惚とした表情で、卵が中にあるため膨らんだ私のモノを両手で握る。
「……ぁっ、」
その刺激で、卵が先っぽから少しだけ頭を出した。
『あ……セレア殿の卵、……』
見つけた、といった様子でニコッと微笑み、『ん……、』とそれは愛おしそうにくちづけた後、性器ごとくわえて味わうように舌を這わしてくれる。
「ぁあっ、ハ…ッ…魔王アズマ殿……っ」
……後はもう、激しく擦るだけだ。グチグチと左手を汚し、やがてちゅぽんと、白くて長い卵が、産まれた。
「ハァ……ハァ」
……また、やってしまった。
あの日から、何度、こうして私のため息と同じで行き場のない卵を、産んでしまったことだろう。
命にならない卵たちと、魔王アズマ殿への罪悪感で、毎日ため息が尽きない。
また近いうちに会いたい、と言ったが、頭の中でこんなに汚してしまっては合わせる顔がないな……。
しばらく、私の気持ちが落ち着くまでは、族の復興に集中しよう。
明日からまた、働く時間を増やそう、と、思った。……色んな意味で、結婚はまだ先のようだ。
<END>
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