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碧い思い出
amour secret2*増えたものは
次の日から忙しい日々が続いた。
補佐と言っても仕事は多く、
でも書類などの事務的な仕事は跡部一人で、
衣装のチェックやお店の確認など
外に出るような仕事は俺と、跡部とで。
それに毎日跡部の家で
メニュー考えたりして遅くなって初めて泊まった日。

はっきりいって心臓の音がうるさくて寝れんくて。

背中の体温が嬉しくて死にそうになったことも。
補佐になれて幸せな毎日。
仕事も、忙しさも、疲れも
その前とは比べようも無いくらい増えた。
あと携帯の受信ボックスの
『跡部景吾』という名前も━








「なぁなぁー
メニューのココなんやけど・・・」
「ん、どーした」
3年間の壁はもうどこかへ行ってしまったようで。
普通に話せている自分がすごく嬉しい。
そして話してくれるお前も。
「ドリンクは紅茶とコーヒーだけじゃアカンよ
普通の喫茶店にはコーラとかあるんやよ?」
「・・・お前は何飲むんだ」
「んー・・・クリームソーダかなぁ
アイスのってるんやで!すごうない!?」
「ふは・・・っ
おま、アイスでそこまで語んなくていいんじゃねぇ?
ふ、ぁはは」
「あ、アイスナメたらあかんッ!」
「わりぃって・・・ふっ
あー腹痛ぇ・・・・」
笑った顔。声。初めて聞いた。
こんな綺麗な顔で笑うんやなぁ・・・
「・・・なに見つめてんだ?
惚れたか」
「惚れた」
「げふっ!」
「綺麗な顔して笑うんやなぁ・・・
んーかっこえぇなぁ
女の子惚れるのも分かるわぁ」
「・・・・顔かよ・・・はぁ」
「なんかゆうた?」
「何でもねえよっ!」
なんか変なことゆうた?俺・・・
会話を探してもそんな文あったかなぁ
「・・・気を改めて
衣装決めするぞ?」
「おぅ」
「とりあえず女装・・・でいくか 
俺と鳳と樺地と日吉以外」
「おぅ・・・は、はぁ!?」
「まず岳人
アイツちびだからまぁ・・・チャイナでいいか
女顔でちょうどいいだろ」
「は、はぁ・・・」
「次宍戸
カツラかぶせてまぁ、メイドとか妥当だろ」
聞きなれない単語が跡部の口からぽんぽんと。
「あ、跡部ひとぉつ聞きたいんやけど
 えぇか・・・?」
「なんだ」
「この喫茶店は・・・普通の喫茶店や無くて
 メイド喫茶とかそぉゆうノリ、なん・・・?」
「決まってるじゃねぇか」
ズバっと言い切った目の前のお前。
今まで普通の喫茶店やおもて
意見とか頑張ってた俺ってどうなん・・・?
「ちなみにお前は・・・」
ごく。喉が鳴る。
「セーラー服で(ミニ)で
みつ編みで
ニーハイはいてもらうから」
・・・はい?
「おいおい、ちょお待ちぃ
俺にスカートが似合うと思うか・・・?」
「・・・し、しらねぇ!
でもそれで喜ぶ女どもならいるだろ」
「いるんかぃ・・・そんなやつ」
「・・・似合わなかったら着せるかよ・・・」
「で、跡部は何着るん?」
「あ、あぁ
 学ラン・・・とか?」
セーラー服とピッタシやな。
ん、ピッタシ?
「跡部こんな企画せぇへん!?」
「ぉわ!・・・どんなだよ?」
「俺らがカップルになんのー☆
詳しく説明すると
俺と跡部やろ?
で鳳と宍戸で
岳人と日吉!ど!?」
「わ、分かったけどよ・・・
なんの意味があるんだ」
「分からん?
俺と跡部はセーラーと学ランやん?
宍戸と鳳はメイドとご主人様で
岳人と日吉は二人ともチャイナ!」
「樺地は・・・ってまぁいいか・・・
んーいいんじゃね?」
「そぉやろ?
お客さんいっぱい来るとえぇな♪」
「・・・そうだな」
ここにガッツポーズしてる人、合計2名。
それはどちらも知らなかったけど。

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