短編
キリ番リクエスト
蜜柑タルト様キリ番リクエストで、オリジナル小説書かせていただきましたっ!
小説でよかったのでしょうか…?(汗)
もし違っていたのならすみませんっ(>_<)!
内容の指定は無かったので、私の中の王道である幼なじみネタにしましたっ!
気に入ってもらえると嬉しいです。
「なぁ、もしさ………」
「…っなんだよ!焦らすなよ!」
いつもと同じ景色。
人通りが少ない夕方の団地。
丁度夕日が正面から俺たちの顔を照らす時間帯。
俺、夕灯青葉(ゆうひあおば)と昔からの幼なじみ、未来雪都(みらいゆきと)はいつも通り学校からの帰り道を並んで歩いていた。
…はずだった。
今日1日、雪都が朝から何処かそわそわしていておかしかったのは長年の付き合いから分かっていた。
「……やっぱいい。」
「なんだよそれっ!」
雪都は結構物事をはっきり言う方で、好き嫌いが激しい。
それは食べ物や文房具などの物から、クラスメイトなどの人間まで。
嫌いなものには無関心だが、好きなものには物凄く執着心を抱く。
そんな雪都がこんなにもはっきりとモノを言わないのはすごく珍しい事だったりする。
「………なんでもないって。」
だから、ものすごく、気になる…。
「雪都…」
言ってよ、というように足を止めて雪都の顔を覗きこむ。
…ん、夕日で光が反射して顔が良く見えない。
「………ーーーッ!!!」
――ドンッ!!!
「ー−ッ…おい!」
顔を覗きこんだ瞬間、雪都に力一杯押し戻された。
「………なんなんだよ、」
さすがの俺も不機嫌モード。
俺だっていつも雪都に言われっぱなしなわけじゃないんだぞ!
はっきり言う雪都を怖がって、雪都にはっきりと意見を言える人は少ない。
髪型や服装が不良っぽいというのも原因の一つかもしれない。
だから見た目が平凡すぎる俺は、よく雪都のパシリか何かだと勘違いされる。
言っておくが、俺は雪都に一度も皆が言うようなパシリなどにされた事はない。
見た目が平凡なこともあって、クラスメイトの不良くんにパシリにされかけた事もあったが、その時も雪都が助けてくれた。
あの時の雪都、かっこよかったなあ…。
「あ、青葉ッ!!!!」
「ー…うわッ!!!」
昔のことを思い出していた俺は、隣の雪都の突然の大声に驚き、思わず裏返った変な声が出てしまった。
…かっこ悪い、俺。
「…し、真剣な話が…あるんだ。」
相変わらず夕日の光で雪都の顔は見えないが、声からすごく真剣な話だという事が伝わってきた。
「俺さ、青葉がっ…!」
丁度夕日が西の空に消え、今まで見えなかった雪都の顔が見えてくる。
まだ夕方と言っても暗くて、夕日が沈んでしまった今は目が慣れるまでに時間がかかった。
雪都の顔が、赤い。
「好きだ。」
「恋愛対象として、好きなんだ…っ!」
夕日が沈んで、辺りは一層静かになる。
近くの家々には暖かな明かりが灯り始める。
俺と向かいの幼なじみは、お互い顔を赤らめて笑っていた。
*end*
キリ番&リクエストありがとうございましたっ!
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