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短編
ずっと…★
「明(あきら)ー、片付け終わった?」



俺と幼馴染の啓(けい)は、バスケ部の片付け当番で遅くまで2人で体育館に残っていた。



「てかさぁー、この広い体育館の片付けを2人でとか無理じゃね?」

「だなっ!でも俺は明とペアで良かったよ、本当」

「俺もー!」



―ドカッ!



「ーっし!最後の1個っ!」

「やっと終わったな!」



俺と啓は最後のボールを籠に入れると、体育館の中にある倉庫から出ようとした。



―グイッ!

「えっ…?啓?」



啓が突然俺の腕を掴んだ。



「あのさっ…、明。俺実はお前の事…好きなんだっ」

「…は?」



啓、部活中に頭でも打ったのか!?



「本気…なんだけど」

「…啓」



やばい。本気だ。



「啓、俺達友達だろ?小学校ん時から!しかも男同士だぜ?」

「俺はっ…それでも明の事が…」

―ドサッ!!



「ーってぇ…」

啓が俺をマットの上へ押し倒した。



「啓っ…ん!!」

啓の唇が俺の唇を塞ぐ。

「…はぁっ…んんっ!」



「明、俺…」

「け、けいっ!?」

啓がキスを止めたかと思うと、次は俺の服を脱がせ始めた。



「やめっ、啓!!!…ぁっ…!」

指や口で俺の胸の突起を刺激する。

「明、好きだっ…ずっと、ずっと好きだった」

「…あっ…」



いつもと違う啓が怖い

初めての快楽に酔ってしまうのが怖い

だけど、何よりも俺をずっと思っていた啓に気づけなかった自分が何故か許せない

だから啓にされる行為を拒否する事ができない自分がいる…



「明っ…」

「け、いっ…ぁあッ!!!」

啓の手が俺のもう起っている自身を掴み、上下に扱く。

「はぁっ…!ぁっ、ゃあ…!」



―ドピュッ!!

「…はぁっ…、けいっ…」



―ギュッ…

「ーっ!?」

―ドンッ!!

啓が俺を突き飛ばす。



「…なんでっ…」

「…啓?」



「何で嫌がらないんだよ!!!!…しかも、抱きついてくるなんてっ…」



「…俺は別にホモってわけでも無いし、啓の事を友達以上の感情で見た事は無かった」



俺は…



「でも、啓のしてくる行為がそんなに嫌じゃなかったし、その…もっと…」

―ギュッ!!

「明っ!!!」

「あ、いやっ、でも急に告られたりして驚いたりしたぜっ!?」

「…ごめんっ、本当、ごめんっ!!!!」



いつも弱音を見せない啓の肩が震えている。



「俺、やっぱ啓の事…」

「明っ…ごめん!!」

「好き、なのかもっ…」



ずっと思ってたんだ。



啓が他のヤツと話してたり、

女に告白されてたりすると1日中気持ちがもやもやしてて…



「明、本当無理しなくていい…

「俺は啓が好きなんだよっ!!!」



そうだ…



「啓も…俺の事、好きっ…なんだろ?」



俺は…



「好き過ぎるっ!!!」



啓が…



「じゃあ、一緒だなっ」



好きなんだ。



「やべっ、俺泣けてきたっ」

「大げさだばーかっ」



それから俺等は空が暗くなるのも忘れて抱き合って、何度も何度も唇を重ねた…。




*end*


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あきゅろす。
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