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短編
先輩との距離★
先輩との距離


「あっ…、せんぱぁ…ぃっ、んぁっ!」

「またイったのか?ふっ…はえーな」

「だって、先輩がぁっ…」





午後6時、ある学校の屋上で2人の男子生徒がまだ下校しずに残っていた。



「せんぱっ…あぁっ!!」



今日も先輩は僕を何回か手と口でイかして、帰る支度をし始めた。



「もう日が沈むのも早くなったな。ほら、帰るぞ?」

「…はい」



先輩にとって僕はどういう存在なんだろう?

いつからこういう関係になったんだっけ?

ところで先輩に恋人っているんだっけ?



疑問を考え出したらきりが無い。

僕と先輩はこういう関係なんだから…。



「じゃあ、また明日なっ」

「…はい」

手を振りながら今日もいつもの別れ道で先輩と別れる。



「(行かないで、先輩。もっと…もっと一緒にいたいです)」



僕は今日も先輩の背中に向かって心の中で叫ぶ。

そんな事を思ってみても、先輩に届くはずもないのに…。









次の日―…



「先輩、もうやめましょう」



いつもと変わらぬ午後6時、僕は震える拳を握りながら大好きな先輩に別れを告げた。



「僕、先輩の事好きみたいなんです…。だから、もうっ、先輩とはこういう関係でいる事はできませっ…

―ギュッ!!



「何でだよ」

「…えっ?」



あれ?おかしいな

これで僕と先輩は今日でお別れのはずだったのに…



「お前、俺の事好きなんだろ?」



あぁ、そうか。

最後だから先輩は優しくしてくれているのか。

最後にいい思い出(?)ができてよかった…



「じゃあ何でやめようとか言うんだよっ!!俺はっ…ずっと、お前の事が好きだったんだぜ!?」

「先輩…っ」



―コレハ、ユメ?―



「俺はっ…、付き合ってるつもりだったのにっ…!」



先輩、…泣いてる?



「先輩、泣かないでください。僕は…先輩の事が、先輩よりずっと大好きだから…」



良かった、言えた。



「ばーかっ、俺の方がずっとずっと好きなんだよっ」



先輩、先輩の事好きでいて良いって事ですよね?



「先輩、好きです」

「俺も好きだ」



僕達の恋は、伝わりにくいようです。



でも、その分伝わった時の嬉しさは、



普通の恋よりも



ずっと、ずっと



大きいみたい。





*end*


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