幼なじみ
日常
俺には幼馴染がいる。
「諒(りょう)、コーヒー買ってこい」
でも、幼馴染と言っても、ただ小学生の頃から側に居る(無理矢理)だけだ。
「早くしろ」
しかも俺はこいつにとって、ただのパシリだ。
***
俺はいつもの売店でブラックコーヒーとアイスココアを買い、教室に戻った。
「遅い。本当、お前使えねー」
使えないなら、俺に命令すんなよ。
そう思うが、口には出せない。
俺は黙って、買ってきたコーヒーを渡す。
「お前はまたココアか?だからいくつになっても女の1人もできねーんだよ」
お前が側にいつも居るからだろう?
イライラする。
そう、俺の幼馴染…志己(しき)は、学校の中でもかなりの有名人なのだ。
…もちろん、悪い意味で。
「俺、トイレ…」
そう言って、1人教室を出ようとする。
早く1人になりたかった…。
「待てよ。」
はぁー…
何でここで呼び止めるかなぁ?
「…何?」
「もう帰る時間だろ?家まで我慢しろ」
「…。」
本当、勝手だ。
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