骸綱
骸綱でハチ○ロパロ
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*注意
ムクツナ(綱←骸)で、ハチ○ロパロです。
はぐ→綱吉
森田さん→雲雀
修ちゃん→獄寺
竹本くん→骸
真山→百蘭
おK?
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「獄寺くん…」
がちゃり、
此処最近獄寺の寝床となっている、美大の研究室にドアの開く音が響いた。
「ど、どうされました…、じゅうだい、め…」
扉の先には、溜め込んだ仕事を寝るのを惜しんで片付ける半分寝顔の獄寺と、それを強制的に手伝わされている骸の姿があった。
「か…課題の材料がね、もうなくなっちゃったんだけど……。い…一緒に行ってはもらえない……かな?」
「も…ものはなんですか?」
「石こうとアクリル板とあと色ガラスとバーナーのヘッドと…スチレンのボール…」
綱吉の口から出てくる材料名は、重くてかさばるものばかりである。
「あ、あさって…とかじゃ、駄目…でしょう、か?きっと明後日までには、終わるんで…」
「本当に明後日までに終わるんですか?」
今の獄寺には、骸の嫌味に言い返す元気も残っていなかった。
「僕が一緒に行くよ」
「画材屋だろう?」
「「「……………!」」」
「ほら、早く準備しなよ。」
そこに現れたのは雲雀恭弥。
「……うん、」
「じゅっ、十代目!?!?い、いつの間にそんな仲良しに…ッ!」
急な予想もしていなかった展開に付いていけない獄寺を置いて、綱吉と雲雀は研修室を後にした…。
***
「な…なぁ六道。じゅ…十代目はその…雲雀と、今なかよしだったりするのか?」
「………。」
獄寺隼人、
「うーん、そうですね。綱吉くんの気持ちは僕には分からないのですが、」
僕に聞かないで下さい。
「雲雀恭弥は多分、綱吉くんのこと」
お願いだから
そんなこと……
『骸くん、「戦うのがイヤだから」とか言って、全部放り出そうとしてない?』
同じ大学の百蘭の声が、頭の中を掠める。
『一番大切なものまで』
『全部』
***
パタン…、
「十代目!お帰りなさい。」
本日2回目の研究室を開く音。
「欲しい物は買えました?雲雀はもう帰ったんすか?」
「……………。」
「た…楽しかったですか?」
「た、楽しくなかった……」
「ちっとも楽しくなかったよ?歩くの追いつくの大変で。あ…足痛いし、ト、トイレ行きたいのにい…言えなくて、なかなか、」
「十代目?」
「昼だって、何でだか目の前だと何も食べらんなくて…」
「何が欲しいモノだったかも思い出せなくてぜんぜん、買えなくて」
ぽろ、
綱吉の大きな瞳から次から次へと透明な涙が溢れ出す。
「だってなんだか、ずっと早く帰りたくって、あんなの…やだ、獄寺くんといる方がずっとずっといい」
『あのね、ずっとずっとみんなが笑っていられればいいと思うんだ。俺みんな、大好きだから。』
少年の言葉に、誰もが笑顔になる。
みんなが笑う。
時がゆけば雪のように消えてしまう願いだとみんな解っているけれど、
だからこそ
何も言わず、
「はい、」
「獄寺くんじゃなきゃやだよ…ぉ」
「はい、仕事が終わったら一緒に行きましょう。」
「獄寺くんと行くんだ…」
「はい、行きましょう。」
「十代目、ココア飲みますか?温まりますから。」
***
「………あ、」
「やぁ!」
「百蘭…、」
骸の背中を百蘭が軽く叩き、骸が振り向く。
「どーしたの?ぼーっとしてさぁ。」
百蘭はいつものにこにこ顔で骸に尋ねる。
「今、雪のニオイが…、」
流れ落ちてゆくものを止める術はないけれど、
「んー?あ、本当だ!」
今はただこうしていよう、
もう少しの間だけ。
雪のニオイのする町をぬけて
「うーさむっ!これはホント降りそうだね。あ、僕今おでん買ったんだけどさ、食べる?」
帰ってあったかいものを食べよう。
「しょうがないですね、一緒に食べてあげますよ。」
そして
丸くなって眠ろう。
*end*
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