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屋上
屋上
中田 誠(なかだ まこと)16歳。



いつもと変わらぬ昼休み。

僕はちょっとした気分転換をしようと、学校の屋上へ行ってみた。




「わぁー!やっぱり屋上は空気がおいしいなぁ☆」




―ガタッ!

「―!?」




「…人の眠りの邪魔すんじゃねぇーよ…」


そこに居たの学年…いや、学校で知らない人はいないほどの有名人、桐矢 清(きりや せい)だった。

有名と言うのはいい意味ではなく、悪い噂しか聞かないという意味で。


「…あっ、あの!ごっごめんなさいっ!!」

昼寝の邪魔をされたせいもあってか、いつも以上に不機嫌なオーラをかもち出している…。

「…本当、ごめんなさ…ぃ…」

どどどどーしようっ!?


―このままここに居たら殺される…

そう感じた僕は急いで来た道を引き返そうとした。
…が、

「あ!桜着いてますよっ」

僕は、目の前にいた桐矢清の明るい茶色の髪に着いていた桜の花びらをとってしまったのだ。

「……はっ!!」

とってから自分の鈍さを恨んだ。
相手は桐矢清なのだ…。

「ごごごめんなさいっ!!僕、こういう変なところにこだわる性格なんですっ!!」

そう言い捨て、僕は自分でも驚くくらいのスピードで階段を駆け下りた。



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あきゅろす。
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