[携帯モード] [URL送信]

〜宛メメント
存在意義

この侭

そう、この侭で

あたしは居場所のない「何処か」を出来る限り彷徨い続けて

高鳴る鼓動を響かせたゼファーχに乗って
さっき知り合ったばかりの男のケツに乗って


出来る限り彷徨い続けて…


その後は
一体何処へ行くんだろう…


すがる場所も無いから

行く宛も無いから

頼る相手も居ないから

孤独の渦に引き込まれるしか無いから

愛と言う嘘のセックスでしか存在出来ないから


クレドの凛とした背中

漂ってくるエタニティーの香水の匂い

孤独なバイク

全ての不確定要素があたしの思考回路を締め付ける。

螺旋階段の奥に閉まっておいた、
あたしの捻じ曲がった観念を呼び覚ましている。


いつしか、ゼファーχは高音の唸りを上げて
漆黒の闇に乗じて風の如く走り抜けていた。

あたしは只、クレドの背中に必死でしがみ付くしか、
残された道は無いと思い知るんだ。


[←][→]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!