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メタルハート
アンタレス
「何がヤバいんだ?」
「…つけられてる」
「は?」

訝しげな銀をよそに、雷は素早く手を動かしながら言った。
その尋常ではない状況に、銀はようやく理解して問いただす。

「…まさか嵐が?」

半分素っ頓狂気味に声を荒げると、雷は静かに頷いただけだった。

雷はいつもアンタレスメンバーの行動を逐一把握しサポートしている。
それは、メンバー個々に渡された"CPM3"という液晶端末から雷のパソコンに通じている為だ。
CPM3は雷が作った物で、持ち主の居場所の把握や伝令を伝えるメール、必要ならば会話の録音等といった機能さえある。

そのCPM3を通じて嵐の行動をサポートしていた雷は、嵐が誰かからつけられている、と言う。
誰かは知らないがアジトの場所を知られたら確かにヤバい…

「すぐに嵐に通達!もうアルランダ中心街まで来てる…!!」

本来ならば、アンタレスのメンバーに伝令を送るのは雷の役目だ。
だが今彼は、おそらく嵐をつけている輩を割り出すのに必死なようだ。

銀は自分の持つCPM3を取り出し、メールを打つ。
嵐の端末に送信したのはたった二言。

――つけられてる。

巻け。


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あきゅろす。
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