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メタルハート
アルランダ
―――…

「…らし!嵐ってばッ」

聞き慣れた甲高い喚きにはっとした。
任務中にも関わらずうたた寝をしてしまったのか、頭がぼうっとする。

…確か、アジトがあるアルランダの街手前の路上で休憩をとっていた筈。
ほんの少しの休憩だったのに。

…まずいな。
無理やり思考を働かせようと、頭をぶんぶん振った。

「維星…俺どん位寝てた?」

「十五分くらい?」

にやっと意味深な笑みをこぼしながら、維星は言った。
辺りはもう薄暗く夜だというのに、緑色の眼がきらきらと光る。
嫌な予感。

「嵐、銀には…」
「わかったよ。
今度ティラミス奢るから勘弁してな?」

また借りを作ってしまった…と凹んだ側から、きゃっきゃとはしゃぐ維星の歓声が上がる。
少ししゃくなのではあっと溜め息で返事を返す。

「…ねぇ、あんたさ?」

小躍りする維星の隣で、俺と同じ位の背丈の子が懸念の眼差しで見つめる。

格闘技を使う子…葉月ちゃんって言ったっけ。
勝ち気そうな表情からはその性格も伺える。

「…何?葉月ちゃん」

「あんた…疲れてるんじゃない?
ずっとりゅあを負ぶって来たからさ…」

嵐を心配そうに見る葉月は、申し訳なさそうに呟いた。

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あきゅろす。
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