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メタルハート
葉月邸
ようやく葉月の手が止まると、朝霞は自らの頬をさすりながら「一体どうしたんですか〜」と笑った。
その声があまりにも間の抜けた声で、りゅあも葉月も呆然とする。

「…朝霞、あんた…」

「きゃあっ
もうお仕置きしないでください〜」

怯えた目で軽く逃げ惑う朝霞。
先程のような鋭い牙爪はなく、いつも通りの朝霞…
葉月はふぅーと深い溜め息を吐いた。

「朝霞っ!!
リビングに紅茶と救急セット。早くね」

「は はいッ葉月様」

パタパタとキッチンに駆け出す朝霞は、途中で「う"っ」と呻いたが、多分葉月の足ゲリが効いているんだ…ι

「りゅあ…歩ける?
ごめんなさいね…」

葉月が優しく手を貸してくれたが、ハッキリ言って力が出ない…感じ。
しょうがないので、葉月の肩を借りてリビングに向かった。

「…覚えてないのかな?朝霞…」

のろのろともたつく足を引きずりながら、葉月に問い掛ける。
朝霞の変わり様といったら二重人格のように別人だった。
それまでの事は覚えてないみたいな…
葉月はまたもやふぅーと溜め息を吐き、肩をすくめた。

「あの様子じゃそうみたいね…
聞き出しても手掛かり掴めるか不安だわ。」


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