過去の拍手お礼
10000H【佐伯執事】
@赤月家 執事佐伯の業務U
お久しぶりでございます。執事の佐伯吾朗でございます。
今日は慶吾さまの私生活を暴く…ではなくて、お話し致しましょう。
慶吾さまは朝が苦手と申しましょうか、つまりはお寝坊でございます。
ですので私が毎朝お起こしするのですが、何時でも一回では起きた例しが無いのでございます。
「慶吾さま、お時間でございますですよ。お起きにならないと、お遅刻されますよ」
何度呼び掛けても反応が無い慶吾さまに少し焦りが出てきた私は強行手段に出る事にしたのでございます。
つまりはグルグルと体に巻き付けていらっしゃる毛布を引っ張ると云う事なのであります。
「ハァ――! ハアッ!!! 」
こう見えても私、若い頃は合気道の師範をしていた事もありまして気合いさえ入れれば、まだまだ若いお人には負け無い自信がございます。
慶吾さまは一気に毛布を取られた反動でゴロゴロと転がって行きベッドと壁にある隙間にスッポリと嵌ってしまいました。
「ウググ……く、苦しい……」
それはもう見事に嵌ってらっしゃって、私は笑いを堪えるのが大変でありました。
「ざ、佐伯……何、してる……んだ……」
声が出ない為に必死でアイ・コンタクトを取ろうとしてしらっしゃる慶吾さま。私はベッドを勢い良く引きました。
ドン!と云う音と共に私は朝の挨拶を言います。
「おはようございます。慶吾さま。今日も良い天気でございますね」
慶吾と佐伯の朝の日常
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