過去の拍手お礼
8000H【保険医】
B人魚の保健医さん
「樹音センセー好きな人居んの?」
生徒の……(誰だっけ?)がいきなり聞いてきた。
いやに真剣な目で私をジッと睨む様に見つめるけど、君は男だろ?
「いや、別に居ないけど……」
「俺、アンタが好きだ! 」
私の言葉を遮り、告白してきたこの生徒に私はちょっといらつき、諭す様に言った。
「悪いけど、私は男だよ……それに、好きな人は居るから」
途端にシュンとしてうつ向く彼、少し可哀想になり、優しく声を掛ける。
「君だったら、もっと可愛い子が他にいる筈だよ。何も私なんかじゃなくね。だから……」
またしても私の言葉を遮り、あまつさえ、抱きついて耳元で囁く様に言う。
止めてくれ!ソコは一番の急所なんだ!
「諦めないから俺、アンタを絶対諦めるなんて出来ない……」
そう言って生徒(誰だっけ?)は帰って行った。
私はポケーとして暫く仕事にならなかった。
罪作りな保健医さんにはご注意!
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