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7000H【運び屋】

B運び屋 瞬介VS玲児

 コンコン、とドアをノックして玲児が顔を出した。

「シュン、何か用事? 」

 今日の玲児は店から直接来たのかエプロンをした男の格好だ。俺的にはコッチの方が好みだと繁々眺めていたら、玲児がニッコリ微笑んで言った。

「ねぇ、惚れ直した? 」

 やっぱりコイツは魔性の男だ。関わったら骨まで残らねぇ! イャ、体がもたねぇ!

 玲児とは一応、友達だけの関係だけど、一度ならずヤリてぇと思った事はある。だけど、奴は誘うけども本当は他に好きな人が居るのだと思った。

 時々何処か遠くを見ているし、切ない顔をする時がある。そんな時はさすがの俺でも絡みづらい。

「ねぇ、何の用事なの? 」

 ボケッと考えていた俺に少しイラツキながら玲児が聞いてきた。
「実はな……俺の依頼人が妙な仕事を依頼して来たんだ」

「妙なとは? 」玲児が聞く。

「これなんだが……」

 手に持った荷物は【まどろみ】のケーキ。俺の叔父さんの店の……
「コレを、お前に届けてくれと云う依頼だ」

 玲児は暫く考えていたが、急にニッコリと微笑むと俺に荷物を開けて一緒に食べようと言った。

「良いのかよ。真琴と食べれば良いんじゃねぇ?」

 玲児は構わずケーキの包装を剥がしケーキを取りだした。いゃに大きいと思ったらホールケーキじゃねぇか。赤月の奴……俺にはくれないのに。ん?何で奴は玲児を知ってるんだ?

 不思議がる俺が玲児を見たら、玲児の奴はケーキを見つめ泣きそうな顔をしてる。覗いてみたらケーキに何か書いてあった。

『誕生日おめでとうレイジ』


シュンちゃんもビックリ!

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あきゅろす。
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