過去の拍手お礼
7000H【人魚の王子】
@人魚の王子〜リオン
生まれた時から僕達は一緒だった。だから、リノに言ったのはセイヤだって直ぐに判ったんだ。
「セイヤだろ? リノに言ったのは? 」
だけどセイヤは、トボケて知らない振りしてる。
「良いよ。セイヤがその気なら、君の今まで黙ってた事を言おうかな? 」
セイヤは急に慌て出して頭を下げ両手を揃えてお願いしだした。
「判ったよ〜言わないでくれよ〜城の壁に落書きしたり、イルカにお菓子を食べさせてお腹壊させたり、王様の椅子に悪戯して座ると音が鳴る水母を置いたりした事なんかをさあ〜」
もの凄い勢いで喋り始めた幼馴染みに途中で口が挟める筈もなく、目線で合図を送るものの、全然気付かない。
「あっ、それからアレの事は絶対言っちゃ駄目だぞ! 」
「アレって、何の事だい? 」
「何だよ! 忘れちまったのか? ホラ婆ちゃんの……?! 」
セイヤが恐る恐る後ろを振り返ると、ソコにはリノが頭に角を生やして(そんな気が……)立っていた。
後で全部、自白させられたのは、云う迄も無い……
可哀想なセイヤに愛の手を!
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