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運び屋 青木瞬介の日常


「イタタ……つれないなぁ。久しぶりだっていうのに」

 べつに、始くんは悪気があって俺を投げたんではない。その証拠にポカンとした顔をして俺を見ていた。

「あの……おれ、いきなりだったから青木さん。痛かった?」


 少し顔を赤らめ、済まなそうな感じで謝ってる始くん。
(か、可愛い!)


 思わず、もう一回抱きつきかけたが、赤月の冷たい視線が俺に突き刺さり仕方なく諦めた。


「青木、いい加減に座れ。話しがさつぱり進まないだろう」


 しょうがない。話しを聞くとするか。


「それで? 何を運べばいいんだ?」


 赤月は立ち上がりこっちに来て向かいに座り、長い足を邪魔そうに組む。

 俺は、しばし見とれてしまった……相変わらず口は悪いが綺麗な顔だ。


「青木……私の顔をイヤラシイ目で見るのは止めろ。おまけに頭の中で皮ん剥くのも止めてくれ。気持ち悪い」


「仕方ないだろう。それに頭の中で何を考えたって、良いじゃないか」


 あんまり可愛げが無いから、ワザとあんなことや、こんなことを考えてやった。 赤月はみるみる内に、真っ赤になると「青木っ! ふざけるな!」

 おお〜こわっ、今日はこの位でカンベンしてやるか。



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