運び屋 青木瞬介の日常
2
15:31分――
俺はアイツの事務所の前に居た。
(相変わらずボロイな〜もう少しましなビルに移れば良いのに。金持ちなんだからさ)
俺はいつも通りにドアを開けこう言った。
「毎度〜迅速、確実、安心がモットーの青木宅配便で〜す。よっ、赤月久しぶり!」
俺がにこやかに挨拶したとゆ〜のに、赤月のヤツは冷ややかな目をして。
「お題目はいいって言っただろう? とにかく座れ」
可愛くないヤツだ。嫌がらせに抱きついてやるかと思ってたら。
「青木、ふざけた事するなよ」
出た! お得意の読心術だ。本当にシャレが通じないヤツだ。
「わかったよ。依頼の内容……よりも始くんは?」
赤月が、なにか辛辣な言葉を俺に投げ突けようとした時。
「こんちは。あれ? アンタは……」
「始く〜ん。逢いたかったよ!」
ガバッ! と抱き付いたら……視界が180度変わり、俺は床に叩き突けられていた。
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