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怪盗☆Blackパンサー
美人警部

「楠木……一体コレはなぁに? 」
 上司であり警部の鬼より怖い高瀬真弥に言われ俺、楠木一樹は顔から血の気が引いた。
 こういう話し方の真弥は本当に怖い。後に必ず……

「よ、よくも……ふざけやがって!!! 警察に挑戦するだとぉ〜いい度胸じゃないのさ!!! 捕まえて……」

 両手でブルブルと予告状を掴んで(本当は握り潰したいのを我慢してる)腹立ち紛れに、片足をテーブルの上に載せると叫んだ!

「ひんむいて、ちОО丸出しにしてケОにООを突っ込んでやるからな〜〜!!! 」

 物凄い放送禁止用語の嵐に周りの男性達は思わず自分の大事な所を押さえた。

「真弥……そんな事言ってたら嫁に行かれないぜ。それに、女じゃ無いのか? ホシはワタシって言ってるみたいだが」

 山木圭次郎警部補が真弥の掴んでる予告状を摘み上げて言った。
「あ、パンツ見えてるぜ」

 皆の視線が一斉に真弥に注がれる。真弥は顔を赤くして怒鳴った。
「ち、ちょっとドコ見てんのよ! それに山さん! 勝手に持って行くんじゃないわよ! 」

「おいおい、山さんは止めてくれよ。圭次郎さん、と可愛く言ってくれないか? 」

 二人の会話に割り込めない俺はオロオロと真弥の怒りの矛先が自分に来ない様にと祈っていた。

「楠木! 何をボヤッとしてるの! 早く《吉良一番星》のある所を調べなさい!!! 」

 全く! 言われないと動かないんだから。と真弥に怒鳴られ、激落ち込んだ俺は、周りから同情の視線を浴び自分のデスクに座り警視庁データベースへとアクセスした。

 《刀》で検索したら、呆気ないほど簡単に見付かり拍子抜けしたぐらいだ。だが、刀の所有者の名を見て思わず気が遠くなった。
 まず、無事では帰れない予感に体が小刻に震え声にも伝わる。

「けっ、けけけけけ警部。た、大変です! も、持ち主は……」

「なに? アンタの言ってる事、ちっとも分からないわよ? 」

 痺れを切らした真弥はこっちまで来てパソコンの画面を覗き込んだ。
 そこに映し出されていた持ち主の名前を見て、真弥はニヤリとしたかと思うと山木警部補に言った。
「山さん、出番よ……」

 持ち主はなんと、全国でも一二にを争う関東ハニワ組の親分、二戸部半蔵(にとべはんぞう)宅だった。



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あきゅろす。
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