ホラ―小説
呪 最終回
「ただいま〜レイ? 」
オレは仁科真琴。このリサイクルSHOPのオーナーの片桐玲児と二人で暮らし、学校から帰ると手伝いで店番とかしてる。
「なんだよ、何処へ行ってるのかな? また裏の仕事が入ったのか? 」
ブツブツ独り言を言いながら、店の掃除を始めた時、デカイ鏡の前に何か落ちているのを見付けた。
「ダメだなあ〜誰も居ないからこうなんだ。レイも出掛ける時ぐらい鍵を掛けなきゃ 」
幾ら自分が泥棒だからってさ〜心の中で言ってクスリと笑い、日記帳を取り上げて棚に置いた。
「真琴? 帰ってるの? 」
レイが帰って来た。オレはコーヒーを入れに奥に向かいながら声を掛ける。
「レイ、誰も居ない時は鍵を掛けなって言ってんじゃん」
レイはただ、にっこりと微笑み分かったよと言うだけだ。
「あれ? 何でコレが? 」
レイが日記帳を持ち不思議そうな顔をしてる。
「コレは、女の子に売った筈なんだけどな? 」
首を傾げレイは「まっ、いっか〜」と言って椅子に座りページを捲る。
「何だ、なにも書いて無いじゃない」
詰まらなそうに言うと、日記帳を売り場に戻す。
***
『助けて……! 何で気が付かないの?……私はここに居るのに……!!! 誰か! タスケ……テ……』
どうやら私は日記帳の中に閉じ込められたらしい……私と入れ違いに前の持ち主が出ていった……次に、日記帳を手に入れた人と……私は交換する事になる……果たして……それが、いつになるか……誰にも分からない……
ヒッヒッヒッヒッヒヒヒヒヒ・・・・・・・
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