ホラ―小説
呪C
――深夜二時四十二分――
母に起こされた。お祖父ちゃんが病院に運ばれたって、危篤だと聞かされ私は急いで支度をする。
祖父母は家から車で十分の所に住んでいる。私に甘いお祖父ちゃんは、小さい頃よく遊びに連れて行ってくれた。
今にも泣きそうな私にお母さんは言う。
「さや、泣かないで……お祖父ちゃんは大丈夫よ。」
そう言って抱きしめる。少し気持ちが落ち着いて病院へ向かった……
***
結局、お祖父ちゃんは一命を取りとめ、明け方に私はひとり家に帰ると緊張の糸が切れて、そのまま寝てしまった。
目が覚めた時、外は薄暗くなっていて時計を見たら五時になっていた。嫌な夢を見ていた様な気がする……ベットから、起き上がり寝惚けた頭を振ってふと、机に置いたままの日記帳に目がいった……
『せっかく買ったのに全然書いてないや……』
日記帳を手に取るとページを捲り……その手が止まる……
「なに? 私こんな事書いてない!! 」
信じられない事に明日の出来事まで書かれてある。背筋が凍り付いた………
★★★
四月二十八日(曇り)
この日記帳は呪われてる。私が書いてもいないのに何故か記されている……
怖い…!!…誰か! 助け……
……アト……イツ……デ……オ……………………ヒ……
助…………て……―――――――
[前頁][次頁]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!