お題小説
ウリアゲンジャーG
ここは悪の組織《悪土呂ニクス》本部地下実験室である。
本日も不気味な気配漂うここはドクター・サエグサの城であり、彼の全てで有るのであ〜る。
「助手Aよ……トッヒィ達は、まだ帰らんのか?」
問掛けられた、まだ若そうな助手は陽気にフラスコを揺らし、のんびりと博士に言った。
「ん〜まだみたいですね。まぁ、その内帰ってくるでしょう」
彼は知らない――この時サエグサは『次はお前を改造する! 決定〜』と決めたことに――
「時に君は、黒タイツが好きかね?」
言われた助手Aは重大な事実に気付き、愕然とアゴを伸ばした。そう、まるでギャク漫画の様に。
「い、いゃ、滅相もありません! どうかお許し下さいませ! お大官様〜っ!」
サエグサは助手Aのギャクが、いまひとつだったので、やっぱりコイツを改造することを誓った。
『フッフッ、助手Aよ……ツメが甘いな。あの場面では、平に、平に〜まで付けねばなるまいよ」
かなり辛口な審査委員でもある、変態科学者であ〜る。
とまあ、かなりな文字数を稼いだところで、ウリアゲンジャー達のその後を見る事にしよう――
*―*―*
「あら? タイツマン達は何処に行ったの?」
ホワイトが今更ながら気付き、グリーンはサッサと帰り支度をするとメンバーに向かい言った。
「じゃ、妻が食事を作って待ってるので、諸君また明日会おう」
というなり、何処にそんなパワーがあったのかと思う位走って行ってしまった。
「ふん! 何が『妻が食事を作って待ってる』ですってえ〜」
既に細かい皺が寄ってる、スーツの裾を揉み絞り、ホワイトがキーキー言ってる。
その時異変が起こった!
ブラック黒岩の巨体が、ドシンと倒れ口から泡を吹いたのだ。
「ち、ちょっと! 大丈夫? な訳ないかあ〜救急車よんで! 誰かあ〜」
猫の子一匹見当たらない、深夜の商店街に、ホワイトの助けの声が、虚しく響いたのであった。
ウリアゲンジャーエンディング曲
♪赤い夕陽が沈む
(今日は残業もない)
青が濃くなる空に
(今日は接待もない)
白い月
(デートもない)
黒い夜
(友達もない…)
今はおやすみ
企業〜戦士〜
緑の指先〜
(あ!指 付けっ放し!)
《作詞麟太郎さん》
第9回に続く
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