お題小説
ウリアゲンジャーD
しかし、トッヒイ達はどこ吹く風で思い思いに好きな事をしている。
「グリーン! 敵の弱点はなんだ?」
見ると、グリーンは今だ、部長と話し込んでいた。
「ええ、だから……そうです! 上沼さんに……」
「もう、ええわい! ホワイト……」
ホワイトは服の皺を伸ばすのに余念がない。
「全く、どいつもこいつも。まともに闘える奴は居ないのか!」
その時、何処からか悲鳴が聴こえてきた。
どうやら若い女のようだ。私は使えないコイツらにトッヒイを任せ、声を頼りに走って行く。
少し先の豆腐屋の角を曲がり、新しく出来たばっかりのアンティークSHOPの前で、トッヒイ達に囲まれた女がいた。
「ち、ちょっと! 気持ち悪いわね! 離れなさいよ。くっつかないで!」
大変だ! 一般人にまで手を出すとは! それも、かなりイケテる綺麗な女ではないか!
私は張り切って側に居るトッヒイ達に怒鳴ろうとした。そしたらなんと! 彼女は見惚れるほどの形の良い、おみ足をスッと真上に上げたかと思うとトッヒイに踵落としを喰らわせたのだ!
「あんたら! この私に触ろうなんざ1億3000万年早いのよ!」
余りの鮮やかな蹴りに、私は惜しみ無い拍手を贈っていた。
「何よ、あんた。変な格好して。もしや、コイツらの仲間なの?」
おもいっきり疑いの眼差しでコチラを見てる女は、おもむろにポケットから、何かを取り出したかと思うと私に近付いてきた。
「取り敢えず署まで来てもらうわ」
そう言ってガチャリと私にはめた。
なんと! 正義の味方である私に手錠をはめたのだ! 私は、ショックのために何も言えずに、人生初のパトカーに乗せられ、連れて行かれたのだった。
ウリアゲンジャーの唄
二番
今日〜も接待飲み過〜ぎだ
セクハ〜ラオヤジのたいこ〜もち
ホステス姉さ〜んにあやま〜って
潰れたオヤジに復讐だ〜
赤!(恐妻家)青!(酒弱いっ)緑!(知能犯)白!(イケテるぜ)黒〜(見掛け倒し)
トッヒイなんかにゃ負けねえぜ!
行け!(八百屋に)行け!(写真屋に)行け!(コスチュームSHOP)オヤジ!(たまにゃあまけろ)ホントだぜ〜
企業戦隊ウリアゲンジャー〜
第六回に続く!
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