お題小説
ウリアゲンジャーC
すっかり遅くなってしまった……悪の結社も暇では無いからもう、居ないかも知れない。
そう思いながらも、取り敢えず指示された場所へと急ぐ、ウリアゲンジャーのメンバー。
途中でグリーンと合流しホワイトはまだかと聞くと、知らんとの返事が帰ってきた。
「ヒィック!ホラホラ出てこぉいよぉ〜ウリアゲンジャー様が到着したんだから、おえぇ〜〜っ」
糞ブルーが電信柱にゲОを吐き散らし、ブラックはニタニタと意味なく笑う。
事態は深刻だ。唯一の頼みの綱のグリーンといえば、携帯を取りだし仕事の報告をしている。
「あっ、部長ですか? 着火利(ちゃっかり)社の弱点攻略を見付けました! それで……」
どうしてこんな奴らと世界(自分の守備範囲)の平和を守らなくてはいけないんだ! オマケにホワイトは来ないし。
とボヤいてたら、ホワイトがノンビリとスーツの皺を伸ばしながらやって来た。
「んとにもう! ちょっと伸ばさないで干すと直ぐ皺になるんだから……お待たせ〜」
「お待たせ〜じゃない! 早く行くぞ! 」
酔い潰れた二人と気乗りしない二人、私は急かしながら腕に取り付けた悪土呂(あくとろ)ニクス探知器を見つめた。
「近い! そこの角を曲がった先だ!」
走って行くと全身黒ずくめのタイツ姿の奴らが十人ほど、カメラ屋の前で記念撮影していた。もちろん勝手に店のカメラを拝借してだ。
「おい! お前らちゃんと金を払ったのか!」
一応聞いてみる。もしかしてという事もあるからだ。
すると奴らは人をこ馬鹿にするように『トッヒィー』と言いながらグラビアアイドルの胸よせポーズで片手をヒラヒラと横に振った。
「ちゃんと金を置いて帰れば良し、でも言う事を聞けないならば……退治する!」
ウリアゲンジャーの唄
一番
昨日〜の酒〜をごまかして〜
今日〜も行く〜行く営業マン。
二日酔いなんかにまけないぜ
ウコンを飲んで出動だ!
赤!(赤木)青!(青山)緑!(緑川)白!(白石)黒〜(黒岩)
ガハハ〜親父の接待脱け出し、悪の結社をやっつけろ!
行け!(売り上げ)行け!(伸ばせ)行け!(平行線)目指せ!(営業トップ)行け〜
企業戦隊ウリアゲン〜ジャー
第五回に続く…苦
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