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アサシンの夜明け
相棒C

「アンタは――死んだ筈だ……」

 そうだ……オレが殺した――

 オレの元相棒を――

 1年前のあの日――オレ達はかなりヤバイ任務を命ぜられ<ターゲットはマフィアの幹部>オレと相棒(キール)は組んでまだ二ヶ月目の任務だった。

 キールはオレと組むのだから、もちろん能力チームで、透視能力とフリーズを持つ、かなり出来る奴と聞いてたけど最初からキールはオレを目の敵にしてて、この組み合わせは失敗だと誰もが思っていた――


「レイジ、この部屋だよ、ここにターゲットが居る」

 キールが透視して、オレがターゲットを殺る手筈になってた。

 手に持った銃でドアの鍵を壊そうとしたがキールは、
「鍵は閉まって無いからそのまま静かに入って」と言った。

 出来れば目立たず、秘密裏に事を済まそうとしてたオレは疑いもせずにドアをソッと開けた。


∽∽∽∽∽∽∽

――何だよ、ココは――

「キール、ふざけるなっ! 」

 振り返ったオレの目の前で、ドアが静かに閉まり――
 飛び付いてノブを掴んだオレはその冷たさに唖然とした。

「アぁ?誰だ、テメエは――」

 信じられない思いで後ろを振り返る――

 そこは――その部屋にはターゲットどころか賭博場らしく、ザッと数えても二十人は居るだろう――


 ノブを乱暴にガチャガチャ回すが開かない事をオレは予感していた。キールが能力を使い凍らせたんだ――


「綺麗なニイチャンが此処に何の用事が有るのかな? おまけに……こんな物騒なモノもって」

 声を掛けてきた男に心当たりがある――ターゲット――だ。オレは覚悟を決め銃を放り投げ両手を上に挙げた。


 きつく両目を閉じ最後の時を、待つ――けども、来たのは最後の時では無く、生暖かい唇だった。
「ん―ン――ヤメ……」

 どうやら、オレはなぐさみモノになるらしい。

「滅多にお目にかかれない上物だ……」



 この時だ……オレの中に殺意が――キールに対して芽生えたのは……




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あきゅろす。
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