アサシンの夜明け 相棒B 「なあ、レイジ、何であんな事を言ったんだ? 」 あの時、そう問掛けたおれにレイジは笑いながら返した。 「ぷぷっ!副社長のあの顔見た?おっかし〜〜ありゃ絶対欲情してたね」 「レイジ、お前な――あのまま、あいつが……」 「大丈夫だよ……だって、ショーゴが居たから。絶対止めるって……思ったから」 悔しいじゃない? さんざ人をもて遊んどいてさ――今更オレ達の事インランみたいに云うなんてさあ…… 「ま、確かにアイツの云う事も ホントだけどね。寝首かかれない様に気を付けなくっちゃ――でしょ? 」 ∝∝∝∝∝∝∝∝ 「ショーゴ、どしたの?ぼ〜っとして」 レイジの言葉に我に返ったおれは用事が有った事を思い出した。 「そうだ、ゼロ……ミッションについてミーティングしなけりゃならない――」 ミッションと聞いて途端に不機嫌になるレイジは、ゼンに先に部屋へ行ってて、と云いおれに付いて歩きだす。 「ねえ、次のミッションって何かな? 」 「さあ、どっちにしてもおれ達に依頼する位だから、ヤバイ仕事なんだろ」 ミーティングルームに入って行くと既に先客がいて、「ヨオ」と手をあげて挨拶する二人がいた。 声を掛けてきたリキと云う男は兎に角デカイ。身長が2m近くあるだろう――人並み外れた怪力の持ち主だ。実戦チームで、その体に乗っかってる顔は体に不釣り合いなほど幼い―― もう一人は女で、ケィトと云う。おれと同じ能力チームで、テレポートと水を操る。ブロンドの髪にグリーンアイズのかなりの美人だ―― その二人を前に座って居るのは、幹部の一人で、まだ若い男だ。肩までのプラチナブロンドの髪を後ろで結んだ、冷たい感じの整った容姿をしてる。 おれ達の新しい担当になる奴らしい。 「ヤァ、いらっしゃい。ショーゴに……久しぶりだねレイジ。いや、ゼロ――」 声を聞いて顔を上げたレイジは一瞬で凍り付き叫んだ!―― 「何で?――!!アンタが……!! 」 [前頁][次頁] [戻る] |