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アサシンの夜明け
復讐D

たとえ死ぬ程に傷付けられ、生きて往くのが嫌になっても……

その手を求めて撥ね突けられたって……確かめたい……



――アイツに……――



 今のオレはあの……お姉さま(マリア)に瓜ふたつ。マリアは、やっぱり愛人だった……それもここのボスの。交換条件とは――自由の身。


「お願いよ・・・助けて」

 彼女はクラブの歌姫だったが、無理矢理、愛人に為せられた。

「愛してる人が居るのに……」

 オレは彼女から武器が置いてある場所を聞き出し変装して武器庫へと移動中――

「おい、何処へ行く? 」

 後ろから声を掛けられ、振り向くとニッコリ微笑みながら言う。
「あら、ご苦労さま」

 男はボスの愛人だと判ると、背筋を伸ばし頭を下げた。

「あっ、マリアさん……すみませんが此方は社員以外立ち入り禁止ですので……」

 恐縮して話す男にマリアの格好をしたオレは「そうだったわね。でも……あなた今、時間有るかしら? 」

 肩に手を這わし「ねぇ? 此方に来てくださらない? 」
 彼女が今しがたオレを誘った時と同じ様に誘惑した。男は目をパチクリさせて。でも引っ張られるまま、一室へと付いて来た。


 オレはソファーに寝そべり男を呼ぶ。途端に、ギラギラした目付きで押し倒して来た男に、クッションを押し付け一発撃ち込んだ。

 グラリと傾いで倒れて行く男を冷静に見つめ、オレは男の背広の内ポケットから鍵と銃を取り部屋を後にした――

 今度の銃はサイレンサー付きの自動連発銃でオレは満足気にニコリと微笑み歩を進める。

 見張りの連中は三人。
正面から近付きながら銃を構える――
「何だ? テメエ……」

 先ず一人目――次々に発砲していく。一分も掛らずに三人とも額を撃ち抜き、悠々とドアの中へ。


 出て来た時のオレは戦闘服に身を包み、持てるだけの武器を携帯した戦争へ行く兵士の様な出立ちだった――







神よ……居るのならば、願いを聞き届けたまえ――







生かしてアイツの元へと……





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あきゅろす。
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