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アサシンの夜明け
籠の中の哀しい鳥F

――あの日から、六年の月日が流れ――

 男の子は、十五歳になっていた……

「親父……俺、行くよ……」

 父親は、坊主が大きくなった時、必ず捜しに行くと思ってたから、止めても無駄だと分かっていた……だから、振り向かずに、

「ああ、元気でな……」と言い、見送りにも来なかった。でも、男の子は分かっている、父が応援してくれている事を……



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―≪アース.建設株式会社≫―


 男の子は会社に居た――

 同期でこの会社に入社した男と歩きながら話していると、通路の向かい側から一際、にぎやかな集団がやって来た。

 摺れ違う時、集団の中心に居た。綺麗な顔に男の子は足を止めた――


「レイ……」

 レイが居た……歳月が経っても、変わらぬ美しいあの子が……

 レイは聴こえなかったのか、今でも鈴を鳴らす様な声で笑って通り過ぎて行った。





「なあ、どうしたんだよゼン……おい、泣いているのか? 」








レイ、レイ、愛しいレイ……








やっと逢えたね……









いつまでも、おまえの事を……











愛しているよ……





籠の中の哀しい鳥 06.4.1




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あきゅろす。
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