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僕の瞳に映るあなた


 人は……哀しみで死ねるのだろうか?

 兎は一羽だけで居たら生きてられない……では、わたしは?



 わたしはひとりで生きていられる? 竜のいないこの世界で―――



∽∽∽∽∽∽∽∽∽


 少しだけ開けてあった窓から朝の爽やかな光が射して、いつもより早く目が覚めた私は散歩をしようと部屋を出た。


「う〜〜ん、いい天気! 」

 庭に立ち大きく伸びをして声に出すと。

「そうだな――」

 って、返事が返った。

『――竜――? 』

 そこには芝生に寝転び太陽に手をかざしている竜がいた。

「おはよう!早いのね竜 」

 ああ……声は震えてないかな?私・・・自然に話せている?

「誰かさんが起こしてくれないお陰で最近、遅刻ばっかりしてるからな…… 」

 私の方を見ようともしない竜。でも、話はしてくれるんだ。

 それでもいいけど……??

「もしかして・・・竜……寝てないの? 」

「ああ……」

「駄目だよ。ちゃんと寝ないと体壊しちゃう……」

「涼……お願いがあるんだ。少し寝たら起こして……」

 そう言ったまま竜は私の膝で寝てしまい竜の髪を撫でる私。

 穏やかな朝の始まり・・・
 



人はひとりで生きていけるかも知れない……でも、わたしは……


わたしは――


死んでしまうかも知れない……







竜がいなければ・・・・






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