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僕の瞳に映るあなた


 びっくりした、竜が急に「好きな人が出来た?」なんて聞くから。

 そんな人なんかいないのに。

 来週は竜の誕生日だから、プレゼント買いに行くのに、一緒に帰ったら分かっちゃうじゃない。

 でも、なんで竜はあんな恐い顔してるの? 私何か気にさわる事言ったかしら?

「竜、そろそろ行かないと遅れちゃう」

 食事が終わって、二人で学校への道を歩く。
 竜は、まだ機嫌が悪くて、心配になった私は顔を覗き込む。

 竜は父に似た切長の目をしてるけど、父とは違う温かい瞳。

「なに? 僕の顔になんか付いているの?」

 竜が少し伸びかかった髪をかきあげ「先生に叱られるかな?」と笑う。

 ついこの間まで私と変わらなかったのに、いつのまに背が伸びたんだろう。

 竜が笑った。私はなんだかホッとして竜に笑いかける。


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あきゅろす。
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