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僕の瞳に映るあなた


 最初は竜からだったかも知れない。でも、拒み切れなかった……竜を愛していたから。

「愛してる涼……」

 竜が私にそう云うたびに幸せな気持ちになるけど、怖くて堪らない。心の何処かでは間違ってると思ってるから……

 でも、竜から離れるなんて出来ない。もう、後戻り出来ない所まで来てしまった。

***

「お、仲直りしたのか? 」

 次の日二人で登校した私達に、片桐君が声を掛けてきた。

「……まあな、それよりお前大丈夫なのか? テスト」

「うわ〜そうだった! 嫌な事思い出させるなよ」

 二人のやりとりを見て笑ってた私に早織が聞いてきた。

「大丈夫? 涼。竜君とは……」

 早織には本当の事を話した。親友にまで嘘は付きたくないから。

「そっかあ。涼、良かったね」

 早織に言われて涙がでてくる。たとえ一人でも分かってくれる人が居るだけでも嬉しい。

 堪え切れずに泣き崩れた私に優しく早織が背中を撫で励ましてくれた。

「今日買いに行かないと、まにあわないよ。プレゼント」

 泣きやんだ私に早織が言う。そうだった、竜のプレゼント……


 誕生日は明日に迫っていた。



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あきゅろす。
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