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僕の瞳に映るあなた


 ひとしきり泣いたあと、早織が学校を早退するかと聞いてきた。

「大丈夫。いつまでもメソメソして居られないし、早く慣れなくちゃ」

 竜がそばに居ない事に。
 もう二度と、あの優しい瞳で私を見てはくれないのだ。



*―*―* 


 教室へ早織と二人で戻ると、竜の事で話しは盛り上がって居た。

「なあ、誰だよ。竜の付き合う子って」

 そう言って片桐君が竜に、詰め寄っている。
 竜は、無表情で「別に……誰だって良いだろ? オマエが付き合う訳じゃ無いんだから」


 冷たい竜の声に、私は思わず振り返って見た時、竜と視線が合った。

 竜は、何の感情が無いその瞳で私から目を反らした――


 授業が始まらなかったら私は、とっくに帰っていただろう。


 竜の誕生日は、あと四日に迫っていた。



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あきゅろす。
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