[携帯モード] [URL送信]

僕の瞳に映るあなた


 竜、まだ怒ってる? 片桐君と話してるけど、顔が強ばってる。
 あんな竜は、初めて見た。
 そりゃ、竜は決して愛想が良いタイプではないけど、人気は、あると思う。
 特に女の子にね。

 ぼんやり考え事をしていたら先生に叱られて、無意識に竜の方を見たら目が合って、急に恥ずかしくなって目を反らしてしまった。

 お昼の時間になって、竜を見たらどこにもいない。 私達の学校は給食だから、時間迄に食べなきゃいけないのに。

(しょうがないな〜探しに行くか)

 竜を探して歩いてたら、階段の方から声が聞こえた。

「美月先輩、好きです。わたしと付き合って下さい!」

 私はその場で固まってしまった。
 何回も聞いた事があるのに、竜が結構もてて、告白されているのが分かっていたのに。

 嫌だった。竜が誰かと付き合うのが、私以外と楽しそうに話すのも。

 いたたまれなくなって、私はその場から逃げ出した。


[前頁][次頁]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!