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秘する花 誘う蜜
蜜3





「……さて、本番だ」

 視線で合図を送られた咲希は、手渡されたボトルを逆さまにして、私の下腹をしとどに濡らす。
 そして、ロープに拘束されたままのわたしの屹立を手でしごいた。

 なんという強烈な刺激だろう。
 快感というにはあまりにも重く、腰が抜けそうなほどの抗いがたい甘い衝動に駆られる。

 咲希は、わたしの顔を覗き込んで、恍惚とした微笑みを浮かべた。

 甘く柔らかいくちづけがわたしに寄せられる。
 舐めて、吸って、わたしに触れる事を楽しんでいるようだ。

 そして、おもむろにわたしの胴を跨ぎ、じっくりと味わうように腰を下ろして、わたしの屹立をロープごと呑みこんでいった。

「あ……っっ!?」

「は、あ……は。……リサト先生。いい……ゴツゴツして……奥、硬くて、気持ちいいよ」

 咲希は何かに憑りつかれたように夢中になって、結合部をくねらせる。
 中はトロリと温かく柔らかくて、わたしの全貌を包み込み体内で揉みしだく。

「あ、はっ、擦れて……。……いい…気持ち、いい。これ、欲しかっ…ずっと……。中、も…縛られてる……みた……すご、い」

 乱れる咲希を見守っていた魁が背後から近付いて、予告もなく咲希の腕を後ろ手に縛りあげた。

 見ていると分かる。
 それは、確かな技術で、咲希を虜にしていた。

 簡単な一重の後ろ小手縛り。

 しかし、それだけでは済まない。
 腰を淫らに蠢かす咲希の動きを制して、魁は細長い黒革のケースから細いコードのついた銀の棒状のものを取り出した。

 咲希の表情がうっとりと酔い痴れたようにそれを見つめる。
 脈動はさらに質量を増してまるで刺激をねだるようにヒクヒクと身悶えし、その先端は物欲しそうに涎を垂らしはじめた。

 なんて淫らで、なんて美しい。

 わたしの陽茎を締め付けて、腰を振る様は槍に貫かれる聖人のように恍惚として。
 やがて、魁が手にした銀の棒は、熱を持ち涎に濡れた可憐な口にゆっくりと押し込まれていった。

 尿道を銀の棒で充たされて、上下し奥を擦られる事に至高の快楽を掴む咲希が、わたしを更に締め付けた。

 先端から突出した部分から延びたコードはコントローラーに繋がり。魁はそれを、咲希を縛る胸の縄に固定してからスイッチを入れた。

「は……ぁ、ぁ、あっ!……いいっ!!いいいいいいくいくいっく……ふっ……ぐうぅっっ」

 咲希は気が触れたように腰を蠢かしてかぶりを振る。
 銀の棒が咲希の中でどのように動き、どのような刺激を与えているのか。
 その強烈な刺激によって、咲希の骨盤の中の肉が痙攣したように蠢いて、わたしもたまらず声を上げた。

「だめだ。まだだよ、咲希」

 魁は棒の先端をリング状の金具に捻じ込んで、輪でくびれを締めながら棒を固定した。

「あああぁぁぁぁぁぁぁ……」

 泣くほどの快感に蹂躙される咲希は、魁にくちづけで慰められる。
 唾液があふれ、咲希の喉を伝い落ちてゆく。深いくちづけがわたしの目の前にあって、わたしは衝撃を受けた。

 わたしは何故痛んでいるのか。
 魁が。咲希が。わたしではない者を愛している。
 どうしてだろう。それがわたしを空虚な存在にしてしまいそうだ。

 絶望にも似た痛みがわたしの胸を過ったのに、わたしの快楽はさらに甘美な痺れで全身を支配した。

 魁は躊躇うことなく、咲希の充血した脈動にもロープをかけた。

「ああ……あ、ん。い……いい!……はっ……く。い、いく……いっちゃう!」

 触れられただけで達してしまいそうになっている根元が、宝珠の袋ごとたわみなくきっちりと拘束された。
 そのまま銀の棒ごと雄茎をぐるぐる巻きに縛り上げられて、蜜の一雫すら漏れ出ることを許さない。

「ああ……あ……やあぁぁぁ……」

 じんじんと拍動する若い猛りが、行き場を失ってうっ血し、たまらなく蠢く腰に揺ら揺らと頼りなく屹立し続ける。

 魁は、最後にヘッドドレスだと言って、小ぶりな二連の鈴を先端のリングに施した。

 咲希は、縛り上げられた上体を上下させてわたしを嬲る。

 さらに激しく揺れる屹立は、まるで愛らしいポニーの早駆けのような涼やかな鈴の音をたてて、熱い情景をことさら淫らに彩る。

 わたしの硬く硬直した陽物は咲希の体内で扱かれて、そのあまりの快楽に身をよじると、縄がきつく食い込んでわたしを狂わせた。




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あきゅろす。
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