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コンサルタント
恋の艶事 愛の親昵2







「ごめんなさい。……おれ、ダメです柊司さん。あんまり煽られると、ただやりたいだけのオスになってしまいそうです」

こんなに触れて楽しまれては、ガムシャラに突撃したくて堪らなくなる。
もどかしいパスプレイなんて終わらせて、ひたすらゴールシュートを決めてしまいたい欲求に駆られている。

「きみからそんな言葉を聞くなんて……」

意外にも多少品の無い言葉に、曽我は驚いていた。

「おれだってただの男です。やりたいとか思います」

切羽詰まった表情と身体が曽我に訴える。
今にも喰らい付いてきそうな様子に、曽我は軽く戦慄した。

「紳士な君もいいけど、……野性的なキミもいいね」

百瀬の意外な一面を見せられて、多分こちらが本質か……とも思えて。
曽我は艶然と微笑んで、その猛々しい在り方を受け入れた。

「──ダメですよ!あなたがそんな事言っちゃっっ!!」

百瀬は積極的な曽我の在り方に煽られ過ぎて、訳も分からず泣き出しそうなくらい興奮していた。

本当にケダモノのように襲いかかってしまいそうな自分が怖くて、百瀬は曽我から逃れるようにベッドの端まで後退した。

「ダメ?」

ベッドの中央に独りにされた曽我は、困ったように表情を曇らせて起き上がった。

「ダメです。おれが持ちませんから……勘弁してください。『早漏』と言われる事への恐怖心がありますから」

百瀬の恐慌状態を察して、曽我は同情した。

「きみは早漏じゃないよ」

男心は複雑だ……と思う。

「──ついでに包茎でも短小でもない。……いい加減呪縛から解放されたらどうだい?」

蠱惑的な微笑みを向けて、百瀬を誘惑する。

もちろん、曽我にそんな自覚はなかった。

「言いますね。本気にしますよ?」

一瞥して返す拗ねたような表情が可愛い。
曽我はそう感じて、柔らかな視線を百瀬に注いだ。

「本当の事だ。初めに言ったろう?きみは立派だ……って」

艶然と微笑む曽我の媚態に、百瀬は目眩を覚えた。
好きすぎる相手にこんな風に誘われて、太刀打ち出来る訳がない。

いったい曽我に何が起こったのか。

自分を支配し蹂躙するであろう快楽への恐怖心が消えて。
まるで新しい何かを手に入れたように見える。



それは、自分への情か?
……と、百瀬は曽我に求められているこの状況を改めて実感していた。



自分は間違いなく誘惑されている。
それに応えなければ男じゃない。

今までの自分は誘われたとしてもそんな事なんて思いもしなかったくせに。
曽我が相手なら、何処までも一途でいられる自分が愛しいとすら思えた。

こんなにも誰かを愛せる自分が嬉しい。
そして、応えてくれる相手が傍にいる幸せは、なにものにも代えがたいと思い知らされる。

「智……」

傍にやって来た曽我が、そっと百瀬を抱き寄せて頬にキスを落とす。

「──柊」

百瀬はささやきで応えて、唇を寄せた。
うっすらと紅く色付いた唇が受け入れて、熱い舌が迎える。

吸い寄せられて、撫でられて。
自分を抱き寄せる曽我に愛撫されて。

百瀬は、首筋から背中に走る甘い痺れに背筋を震わせた。



百瀬に余裕などなかった。

肝心な所で自分の方を見てくれなかった曽我が、突然何かを掴んだように貪欲に自分を求めてきた。

曽我は扉の奥に密んでいた快楽を、確実に掴む事が出来るようになったようで。
官能の芯を擦るようにゆっくりと刺激してやると、昂まる愉悦で甘い喘ぎを聴かせてくれる。

百瀬は、曽我の官能に引き摺られて、衝動のまま突き上げてしまいそうな誘惑に必死に抵抗して。
自らの滾りを抑制しながら曽我を抱いていた。



これは拷問に近い



……と、百瀬は打ち拉がれそうになる。

百瀬は、曽我に対して快楽を与え続けたいと思っていながら。
もう一方では、自分の最高の快楽となるであろう絶頂感を早く味わいたいとも思っていた。

それでも、自己トレーニングを重ねてきた分くらいは、少しでも長く奉仕したい……と、自身に課していた。



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あきゅろす。
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