バレちった
2
先程の会話があったのは昼休みのこと。
今は5限目の数学の授業真っ最中である。
「じゃぁ・・・沢田、解いてみろ」
教師が沢田少年に当てる。
すると一人の男子生徒が
「先生、ダメツナに当てても意味ないって〜」
大抵そこで獄寺少年が怒鳴り散らすのだがそれがない
疑問に思った何人かの生徒が彼の席を見ると黙って携帯をいじっていて、我関せず、といった状況だ。
「沢田、解け。」
教師がもう一度、といった様にいう。
ダメツナである沢田少年なら
『わっ、わわかりませんっ!』
とお、オドオドした口調で言うのだが、彼はそんなことを言わず、凛とした雰囲気で
「x=-3」
と答えたのだった。
そしてクラスメイト一同はこう思う。
(・・・・・・誰!?)
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