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羽柴ミヅキ様より



「破滅だわ…」

彼女はそう呟くなり机に突っ伏した。
私を呼び出しといていい度胸してるじゃないの。
メニュー選んでるときはあんなに馬鹿みたいに笑ってたのに、注文してたアイスココアが来た途端これ。きっとのろけを延々と聞かされるのだろうと覚悟していた私は拍子抜けした。

「…何がよ」

「この世の終わりだわ…。いや、もう終わってるのかも私が気付かないだけで。」

何があったのか聞きたいわ。
彼女に似つかわしくない黒いオーラが漂ってる。
そして不気味に笑いだした。親友にこんなこと言うのもなんだけど、気持ち悪い。

「…聞いてあげるから。で?何があったのよ。」

「馬鹿にしない?」

「しない」

「泣いても呆れない?」

「…ない。」

「じゃあ言う…。あ、いの、ティッシュちょうだい。」

持っていたポケットティッシュをサクラに渡してあげた。
サクラは鼻をかむと、鼻声で喋りだした。

「サスケくんに嫌われた…」

「…は?」

言ったことは聞こえた。意味が理解できなかっただけ。
思わず聞き返したら「ほら馬鹿にしたー!」と叫びだした。
だってあり得ないじゃない。あんなにラブラブなのに。

「根拠は?」

「メールが返ってこない」

「うん」

「電話が3分ともたない」

「うん」

「目を合わせてくれない…」

また突っ伏した。
今日のサクラはいつも以上にめんどくさいわ。

「サスケ君いっつもそんな感じじゃないの?」

「いつもは5分もつもん…」

大して変わんないじゃないとツッコミたくなったのを我慢した。
もうこれは私じゃ無理だわ。

「ちょっと待ってて」

「えー!聞いてよー!」

「私のケーキ食べてていいからー」

そう告げると私は携帯を持って化粧室に。
電話をかける相手はもちろん―。



「いのー!遅かったじゃない!」

「ごめん、ごめん!急用が入っちゃって」

「何それ!私の話聞いてくれるって言ったじゃない!」

「代わりの人呼んだからー!
お、来た来た!」

サクラが固まったのが分かった。分かりやすいわね、ほんと。

「いいいいいいの!お願い隣にいて!」



何だろうこの不思議な図。
脱走に失敗した私はサクラの隣。サクラの前にはサスケ君。
…帰りたいわ。

「…」

「…」

「あの、サスケくん」

「何だ。」

「…」

「…」

絶対私場違いよね。
逃げようにも服の裾捕まれてるから逃げられないのだけれど。

「…私のこと、嫌いになった?」

「何で」

「メール返してくれないし、電話すぐ切っちゃうし、目…合わせてくれないし」

「それは…」

私はここでアイスコーヒーを注文した。
長くなりそう、だってこの二人、恋愛に関しては小学生みたいなんだもの。

「なんで…?他に好きな人できたの?」

「それは違う!」

こんなに焦ってるサスケ君ははじめてかも。
面白いもの見ちゃった。シカマルに言わなくちゃ。

「じゃあ…」

「…馬鹿にするなよ」

「うん」

「呆れんなよ」

「うん」

聞き覚えのあるやり取りを目の前で繰り広げる二人には、すでに私の存在は入っていないんだと思う。
店員さんが気まずそうに持ってきたアイスコーヒーを飲みながら二人の事を交互に見た。

「その…お前のこと見てると」

「う、うん」

「…と、止まらなくなりそうになる」

思わずアイスコーヒーを吹き出しそうになった。
サスケ君らしいといえばらしいのだけれど。
あーやだやだ、二人とも顔真っ赤にしちゃって。

「じ、じゃあ私のこと嫌いになってない?」

「当たり前だ…」

「私、まだサスケくんのこと好きでいていいの?」

「まだとか言うな。…ず、ずっとだろ。」

「サスケくん…!」

この空気に耐えきれなくなったのと、サクラが裾を離した一瞬の隙を見逃さず私は逃げ出した。
結論、私は目の前でいちゃこらを見せつけられただけだった。
でも、サスケ君の面白いとこたくさん見たから、シカマルに伝えよう。キバとナルトにも言って、明日みんなでからかおうか。
これは明日、サクラに何か奢ってもらわなくちゃ。



きっと一番の被害者は私
(それでも二人には幸せであってほしいの)




ーーー
羽柴ミヅキ様より相互記念にいただきました(*^^*)
もーっサスサクが可愛い!!いのちゃんはいつまでもサクラちゃんに甘いお姉さんでいてほしいです★
萌えすぎて床をのたうちまわりたいです!
ホントにホントにありがとうございました!
これからも仲良くしてやってください★

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あきゅろす。
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