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猫はご主人様に夢中!


8




死にたいと願った時
どうやって世界は崩れて消えて行くの?







母さんは幼い俺にそう言った。
幼さ故に何も言えなかったけど、今ならなんとなくあの問い掛けに答えられるような気がするんだ。



『母さんは弱い人だ

けど、母さんは強いよ

 だから、そんな事は言わないで

 世界は壊れないんだ。

 壊れたのは....』


夢のなかでぎゅっと手を握ると、母さんは笑って消えた。














「…んと!」

ゆさゆさと体が揺れている。まどろんでいる俺にとっては、それさえも心地よくて。





「学校は?」

行かなくていいのか?と不思議そうな顔をしてくるそいつに今何時かと訪ねた。

「10時」
「へ?」
「だから、10時」

多分…いや絶対今の顔はギャグ顔を通り越して 北斗のケン○ロウのような凛々しい顔になっているだろう。(それもある意味ギャグだよな)

「なんで起こさなかったんだよ!」
「...起こしたよ?キスしても怒らないくらい爆睡してた」

「んな訳ないだろ俺は..? き…す?」

ちらりと床を見れば、無残にも目覚時計が落ちている。
電池はどこかに転がっていったんだろうか。
時計はいつも俺が起きる時間の丁度5時30分でとまったままだ。


「き…すって…てめぇ!」

ふるいあげた手は美咲に掴まれ、ちゅっと唇を吸われる。
唖然^∨^★
眠気がっつりさめましたよ。

「落ち着いた?」
「…ばーか 今から学校言って来る…」

いつ見ても綺麗な顔にどきどきしてる俺がいた。

俺…どうしたんだろ。
いつもだったら絶対殴ってるじゃん。


ベットから出ようと体を起こすと、ぐいっと手をひかれる。
こいつ引っ張るの好きだな...とか思っちゃったりして。

「なに」
「学校行くのか?」

なんか不都合なのかと聞くと、いや?別に。 という声が帰ってきた。


「んじゃ いいじゃん」
「制服ないけど、行くんだったらどーぞ?」
「なっ…どこやったんだよ」
にこっと笑うと

「クリーニング」


さらっと言いやがった。
俺..皆勤賞狙ってたんだけど。

「じゃぁ ジャージで行く」
「今日は俺とあそぼーよ」
「いやいやいやいや」


真面目な顔して何言い出すかと思えば。

「嫌か?」

その言葉と同時にベットへと、押し倒される。
俺の上で四つん這いになる猫は、もがく手を押さえつけ、
見たことがないぐらい獣と化した瞳で見下ろしてくる。


「あそぼーよ」
「だか...ら」
「恋人」


猫は無防備な俺の唇を舐め始める。

「やっ....め!」

やばい

やばいよ





男に犯されるなんて
プライドが許せない......!





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あきゅろす。
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