小さな蕾
所詮は噂
1話
「っ、は、なせよ…!」
「でも顔赤いし…」
なぜこんなことになったのか。
俺の名前は林雅義。
春から里王高校の2年生になった。
里王高校はいわゆる不良高みたいで悪い噂がたくさんある。
が、所詮それは噂だ。
実際学内には頭がカラフルな生徒はいても煙草の匂いなんて一切しないし、授業はサボっても先生に「めんどくさいんで次から出る」と言っていくらい真面目だ。
上下関係も無いに等しい。
それは多分、学校の頭のような存在がいるおかげだろう。
そいつは俺と同じクラスで一つ後ろの席にいる。
伏谷初。
先輩にも好かれ、教師からの信用も厚い。
なぜかそいつが、俺の目の前で倒れてて顔を真っ赤にしてたら―
俺はどうしたらいいんだろう?
所詮は噂
(ほんとにどうしよう)
→
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