青空に手は
奴隷
ひた…
ひた…
静まりかえった廊下に一人の足音が響く。
それはどうやら裸足のようで、時折聞こえるカシャカシャという音を聞く限りその人物は足枷を付けていることがわかった。
「帰ったか」
突如聞こえてきた声に少年―宇宙は大きく肩を揺らすと勢い良く振り向いた。
「…」
だが自分の視界に入った人物を見ると何も言わずシャワールームへと足を進めようとする。
「おいおい、待てよ」
「っ…離せよ」
腕を掴まれ先へと進めなくなった宇宙は相手を睨みつける。
「はっ!なんだよその目は」
相手は宇宙を廊下の壁に押し付け、頭上で手を一つにまとめた。
「っ!」
男は宇宙の顎に手を置き、無理やり上へと向かせる。
それに対し体をよじって抵抗するが男はガタイが良く、意味はなかった。
「奴隷ふぜいが吠えんなよ。」
「いっ…!」
男は宇宙の着物をずらし、鎖骨に噛み付いた。
あとには歯型が残り、うっすらと血も滲んでいる。
「最近溜まってんだよ。体かせ」
そう言うやら男は宇宙の足の間に自身の足を滑り込ませ、顔を近づける。
「っや…!」
とたんに宇宙は顔を背け、蚊の泣くような小さな声を出す。
「ああ?」
「おねが…!」
「どうせもうヤられてんだろ?一緒じゃねえか」
子供のように首をブンブンとふる宇宙に、男は唇を合わせることを諦めたのか宇宙の細い肩から衣服をずり落とした。
「っ!」
ギュッと目をつぶり、宇宙は抵抗を諦めた。
「はー、やっぱお前の締まり具合最高だわ。」
そう言いながら衣服をまとっていないに近い宇宙を見る。
宇宙は無言で乱れた息を整え、帯を結びなおす。
「じゃーな」
後処理もせずに行ってしまった男を軽く睨みつけ、フラフラとする足取りで本来の目的であったシャワールームへと向かった。
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