青空に手は
肩
運転席に土方が座り、助手席に沖田が座る。
後部座席には猿轡をかまされ、手錠をかけられている宇宙が横たわっていた。
「しかし驚きましたねぃ。本当に餓鬼だったなんて」
宇宙を見ながら沖田がしみじみとそう答えた。
実際その顔は幼く、少し汚れてはいるが整っていることが伺えた。
「餓鬼だからって油断すんなよ」
それをミラー越しに見た土方が煙草をふかしながらそう言う。
「…分かってまさあ」
「トシ!総悟!ついに奴を捉えたってのは本当か?!」
真選組屯所についた瞬間、今回は幕府関係の用事で来れなかった近藤が姿を現した。
「近藤さん…ああ、総悟が一手交えたがな」
親指を沖田の方へ向け、舌打ちをする。
沖田の肩には宇宙がぶら下がっており、その目はすでに開いていた。
「…そうか。とりあえず話を聞こう。」
近藤はそういい、沖田と土方、宇宙を部屋へと連れて行った。
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