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青空に手は
傷だらけ



「っやだ…!」


小さい子供のように首を振り、沖田の方を見る。


「お、おい…」

「ごめ、さい…ごめんなさい…!」

さっきまで虚ろだった宇宙の大きな瞳には恐怖の色が浮かんでおり、手足をジタバタと振る。
その様子に流石に沖田も動揺し、土方の方を向こうとした。





「お、沖田さん!」


一人の隊士が自分の名前を叫ぶように呼ぶ。

「天人が…捉えたんですけど…」

「はっきり言わねえか」

言いづらそうに話す隊士に若干苛立ちながらも先を施した。







「急に爆発したんです…!」

そう告げた直後に、周りで大きな爆発音が響く。



「総悟!」

土方の声が聞こえてきて、振り向くと真後ろに土方はいた。
汗を流しながら沖田を見やり、下にいた少年―宇宙に目を向ける。



「っ土方さん…こりゃあ…」

「捉えた天人が爆発しやがった、どっかにチップか何かあんだろ!」


そう舌打ちをして宇宙に歩み寄る。


「おい餓鬼。これはどういうことだ」

睨みながら言うが宇宙は首を振るだけ。

すると土方は宇宙の服をはだけ始めた。


「ひっ!や、やだ…!」

「暴れんな!」


瞳にうっすらと膜を貼る宇宙に一喝して土方は上に乗っていた沖田をどけた。





「っこれか…」

傷だらけの体にそれはあった。
ちょうど左胸の上にチップが貼られていた。
土方はそれをはぐと宇宙の上から降りた。











「土方さん…まさかそんな趣味があったなんて…!」


「ちげえよ!!」


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