青空に手は
細い足
「っつ!」
少年だからと言って見くびっているつもりはなかった。
真選組の手からいつも逃げ、誰も捉えられなかったのだ。
決して、手を抜いているつもりはなかった。
のに。
「っがはっ!!」
気がつけば、少年は自分の目の前に迫っていて。
鳩尾には少年の足枷がついている細い足がめり込んでいた。
口の端に一筋の血が流れる。
「油断しないほうがいいよ」
沖田は急いで距離を取りぺっ、と血を吐き捨てる。
「…その細っせえ足のどこにそんな力があるんでい」
イヤミを言うが、実際沖田は焦っていた。
「(やばいな、さっきの蹴られたところ痛みがいつまでたってもひきやしねえ…こりゃ早めに蹴りつけねえと)」
以外にも少年の蹴りは深くに入りその痛みは引かず、ジンジンと熱を持っている。
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