青空に手は
気配
「(避けられたか…)」
宇宙は振り上げた足を下ろした。
脚力は抑えていたとしてもまともな奴なら避けられるはずがない。
だが足には血の生暖かい感触も
何かにかすったような感覚もない。
殺しそこねたか。
「っ!」
びゅっ!
視界に入って来たのは刀。
それもなんの気配もなしに…だ。
「おいおい、よそ見してんじゃねえよ。」
「…」
見えたのは自分とそんなに遠くない年の少年。
まだ幼さが残っているがその瞳は鋭く、殺気が溢れていた。
「あんたが路地裏殺人事件の犯人んですかい?」
ちゃき…とこちらに刀を向けながら口を開く沖田。
ふっ、と宇宙は笑い沖田を見据えた。
「…だったら?」
「…連行するまででさあ」
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