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empty(3Z高桂)







帰りのHRが終わり、クラスメートとの挨拶もそこそこに隣のクラスへと向かう。


外へでる奴らをかき分けてクラスの中に入ると、その日は珍しく桂が席にいない。

今日は掃除ではなかったはず―

まぁあいつのことだから、授業で分かんないとこを聞きに行っているのかもしれない。


クラスの中にいる人数も減ってきたので、桂の席の隣の席に座り携帯を開いた。






















―ガラガラ。






時間が経ち(携帯をいじるのにも飽きるぐらいに、だ)誰もいなくなった教室で机に突っ伏していると、桂が教室に入ってくる。

夕日がさし、オレンジ色に染まった桂の横顔が少し虚ろげだ。


「しん、すけ…」



近寄ってきて、ふいに抱きつかれる。

桂からなんて…珍しい。
いつも俺から(しかも半ば無理矢理)抱きつく事が多かったのに。


女よりは少し硬いが、男よりやわらかな体を抱きしめ返してやる。



「…なに、してんの?」



肩に顔をうずめている桂に問う。




「ん?じゅーでん。」




そう言うと首に絡めていた腕の力を抜き、桂が唇に1つキスをする。



めずらしい行動に動揺しつつ、それでも悟られまいと、後頭部に手を回しキスを深くしようと舌を伸ばす。

すると、ふいっと自然に顔を背け、またきつく抱きしめられた。(なんなんだ…こいつ)

どうにも桂のペースに流されている気がして少しイラつく。



「なぁ…オイ。」


先ほどより少し語調を強くして言ったつもりだったのだが、それを察するような奴では無かった。



「じゅーでんちゅう…。」



いつになく電波大放出中の桂に、諦めたという意味を込めて大きくため息をつく。










「…完了したか?」




今度は優しく。








「ん…まだ」






甘えた様に呟く桂に、胸の奥が暖かくなるのを感じる。




なにか嫌みでも言われたか?
成績の事を何か言われたか?



真相は後でゆっくり聞いてやるとするか。


でも今は俺で心の穴を埋めてやろう。


と、柄にもない事を思う。



優しく頭を撫でてやると、嬉しそうに笑う桂の声が耳に響いた。












end.














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お礼小説第3段!!(確か)(こら)
いつになく電波な桂君と男前高杉でした!!
ゆんゆ様だめ出し大歓迎でございます!!
お粗末様でしたっ!!



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