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ぼくはねこ
3.

ジューンは仕事がある、と言って部屋を出き、
それを見届けてからエマも何処かへ行ってしまって1人、残された。

(どうしたらいいんだろう…姉さん達が帰って来るまで待っていたらいいのかな)

暇なので部屋を見渡してみたら端の方にふわふわのソファーがあった。
座ってみるとふんわり包み込んでくれる心地よさ。

「きもちぃ」

こんな豪華なもの、家にはもちろん無かった。

あぁ、毎日こんなところで寝れたらきっと良い夢が見れて起きたくなくなっちゃう。

コロンと寝転んだら目の前に何やら白いボールが…


「にゃ、にゃ、」

突っつくとコロコロとソファーから落ちていった。

「にやぁぁ」

夢中になり、ソファーから落ちたボールを必死に追いかける。


ガタタッッ

「!!」

物音がしたと思ったら扉から赤い髪をした少年がこっちを見ている。

「あ、」
ビックリして無意識のうちに尻尾がピーンと伸びた。
その子はルナと目が合ったのに驚いたのか走って何処かへ行ってしまった。

(は、恥ずかしい…)

1人遊びをしてたの見られた。

楽しくなると時々我を忘れてしまう所がいかにも子供っぽい。
姉さん達はだれもあんな事しないのに。

それにしても誰だったんだろうか、と疑問だけが残る。
この屋敷は子どももお手伝いさんになれるのか。

でも何の種族だったんだろう。
ルナたち、半獣は耳や尻尾、その他にも種族の特徴がみられる。
逆に言えばそれさえ隠せばほとんど人間と同じ容姿になる。

ただ、さっきの子は頭にはなんにも付いてなかったような…。

(魚とかかな)

燃えるような赤い髪の持ち主をもう一度見てみたいと思った。



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あきゅろす。
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